認知症認定看護師はたいへんな仕事と言われていますがその分、需要も高まっていると言われています。その秘密に迫ってみました。
根気が必要な認知症認定看護師という仕事
認知症認定看護師は、認知症患者への処置に関する知識と技術を習得し、認められている看護師のことで、その仕事は患者へのケアがメインとなっています。
高齢化の進む現代において認知症は問題となっている症状ですが、年齢を重ねるにつれ認知症になる傾向は高まるためその全体数は増加しています。深刻なのは、核家族化の影響もあってそういった認知症の症状が見られても、高齢者の一人暮らしや高齢者だけの世帯が多く介護がなかなか行き届かないことです。
その典型とも言えるのが、老人介護ではないでしょうか。
認知症には「疑いなし」「疑わしい」「軽度の認知症」「中等度の認知症」「重度の認知症」と5段階あり、記憶力や判断力、身の回りの世話などは段階によって症状が異なります。
例えば記憶力は「疑わしい」では軽度ですが、「重度の認知症」になると断片的なことしか思い出すことができなくなります。
認知症認定看護師は2005年に定められたものですので、まだまだ普及はしておらずそれだけ認知症認定看護師の数も少ない状態。
現在、早急に求められているのがこの認知症認定看護師の普及です。
医療機関からの需要が見込める認知症認定看護師ですが、特定看護分野の実務研修内容基準は次のようになっています。
- 認知症看護の必要性がある患者の多い医療福祉施設などでの看護実績があること(在宅ケアを含む通算3年以上)
- 認知症看護の必要な患者を担当した実績があること(5例以上)
- 現在、認知症看護の必要性がある患者の多い医療や福祉施設などで働いているのが望ましい。
看護師の中でも、認知症認定看護師の適性がある人は決して多くはないと言われています。
認知症認定看護師は、専門分野の高い知識と技術はもちろんのこと、認知症患者と接するには根気強さが求められます。
また、それ以上に患者とその家族へのメンタル的な配慮も重要となってきます。
柔軟性が問われるため誰でもできる仕事とは言えず、それだけ人材の確保が難しくなっているのが現状です。
一方で、高齢化社会の到来によって、この先も認知症認定看護師の需要はますます高まっていくでしょう。
認定看護師への道は厳しいかもしれませんが、まだ少人数であるだけに引く手あまたの職業で、収入アップは容易に予想できます。
資格と経験を買われて重要な立場を任されるなど、安定しているのもこの仕事の魅力ではないでしょうか。